Published: 令和4年5月5日
Updated: 令和4年6月2日
Category: Ecommerce , E-commerce , Business Trends

クリエイターエコノミーとは?市場規模と日本の将来を考察

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誰もがインターネットに接続して、デジタル化されたツールを活用することでクリエイターとして活動ができ、マネタイズできる時代になりました。

クリエイターエコノミーとは何か、クリエイターエコノミーの市場規模や今後の成長、NFTメタバースとの関係、スタートアップのチャンスなどわかりやすく紹介します。

 

クリエイターエコノミーとは

以前はアーティストやクリエイターとは、ごく限られた人のみがマネタイズできる世界でしたが、今では全ての人がクリエイターとして表現を行うことができ収益化できるようになりました。​​

クリエイターエコノミーとは、これまでは消費者としてのみ経済活動を行っていた個人も、発信・販売者側になれる、この双方向の経済圏を意味します。クリエイターはアーティスト以外にも、ブロガー、ライバー、ジャーナリストなど様々な発信者が含まれます。

インターネット・デジタル化が浸透する以前は、企業が提供し、個人は消費者であるという一方向の経済活動が主流でしたが、クリエイターエコノミーでは個人が生産側の立場になれるというわけです。

デジタル化に加え、コロナ禍でステイホームの影響により自由に使える時間が増え、オンライン消費が増加し、クリエイターエコノミーの成長が急速に加速しました。

 

日本のクリエイターエコノミーの市場規模

アメリカの SignalFire 社のデータによると、世界で 5000 万人以上がクリエイターとして活動しており、そのうち 200 万人が専業として生計を立てているプロフェッショナルのクリエイターです。

クリエイターエコノミーの市場規模は世界で約 1,042 億ドル、日本円にしておよそ 11 兆円(2021 年時点)と推定されており、(NeoReach Social Intelligence API 社、Influencer Marketing Hub 社の共同調査)これはクリエイターエコノミーに関連するビジネスが大きなチャンスであることが示されています。

日本では note や UUUM、BASE などの 39 社が参加して、クリエイターの活躍促進と保護を目的とした「クリエイターエコノミー協会」が 2021 年に設立され大きな話題となりました。

日本でのクリエイターエコノミーの市場規模を推測するのに参考になるデータとして、クリエイターエコノミーの 1 つのカテゴリーであるインフルエンサーマーケティングの需要は、日本国内で 2022 年 519 億円、2025 年には 139% 増大して 723 億円の市場規模に達すると予測されています。(日本のサイバー・バズ社 / デジタルインファクト社の市場動向調査

 

クリエイターエコノミーの 3 つのカテゴリー

クリエイターエコノミーは、主に 3 つのカテゴリーに市場が分けられます。

  • メディアプラットフォーム

動画やストリーミングサービスは、YouTube、TikTok、Twitch、Instagram、Facebook Live、音楽 は iTunes、Spotify など、クリエイターは複数のプラットフォームからの広告収入を得ることができます。クリエイターが使用する編集ソフトやツールを提供する Adobe や Canva などの購入や使用料金もこのカテゴリーに関連する経済活動に含まれます。

  • インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーは特定のオーディエンスに直接働きかけるために効果的であることから、影響力を持つクリエイターは、インフルエンサーとして企業から製品やブランドの広告を依頼されます。両者をつなげるインフルエンサーの事務所もクリエイター経済の中で大きな力を持ちます。

  • オーディエンスが直接課金するサービス

前述の広告システムではなく、オーディエンスがクリエイターに直接課金できるカテゴリーには、BASE やココナラで自ら商品やサービスを提供すること、note や電子書籍などでマネタイズすることなどが例として挙げられます。他にもクラウドファンディングで出資を募る、ストアカや Udemy でオンラインコースを販売、17LIVE や SHOWROOM などのファンが投げ銭(ギフティング)をするサービスなども含まれます。

 

クリエイターエコノミーと NFT・メタバースの関係

最近急速にブームとなった「NFT」「メタバース」もクリエイターエコノミーと無縁ではありません。

  • NFT

以前はクリエイターがデジタル化したコンテンツを発表してもコピーが流通することで価値を保つことができませんでした。しかし NFT 付きのデジタルコンテンツであれば、複製や改ざんを防げるので唯一性を保ち、オリジナルであることが証明できるようになりました。

メタバース空間のなかで、クリエイターがファンとコミュニケーションを取ったり、イベントを開催するなど、エンターテイメントを楽しんだりもできます。また、アバターが身に着けるファッションアイテムをデザインして販売するなど、メタバースは多種のクリエイターが活躍できる空間です。

 

クリエイターエコノミーの企業ビジネスへの影響

市場規模の拡大が予測されるクリエイターエコノミーは、企業にとっても新しいビジネスチャンスです。以前よりクリエイターのマネタイズへの障壁が下がり、デジタル決済の発展により、コスト低下、そしてクリエイターと消費者両方の心理的なハードルが下がったと言われます。

クリエイターが求める製品やサービス、インフルエンサーマーケティングを活用したい企業への需要に応えるものを提供できると、ビジネスを急速に伸ばす機会となるかもしれません。

  • クリエイターをサポートするサービスを提供する
  • コンテンツの作成に便利なツールを提供する
  • クリエイターが活躍できるプラットフォームを運営する
  • インフルエンサーマーケティングに参入する
  • クリエイターとコラボしたコンテンツや製品を制作
  • プラニング・効果測定など分析ツールを提供する

このほかにもコンサルティングやキャンペーンプランニングなど、多岐にわたるビジネス展開が考えられます。新たなクリエイター市場は既存の企業だけでなくスタートアップにとっても大きなチャンスです。


まとめ

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